VOL.2 「トラスを木材で行うメリットは?」

 「鉄骨」ではなく「木」でトラスを組むメリットは何?ということでいくつか紹介します。
①軽くて強い
木造は鉄骨と比べて、軽いことが特徴です。(約20%軽い)
建物の重量が軽いことは「基礎」に大きく影響します。木造は布基礎で済むところが鉄骨でははるかに大きな基礎になります。地盤が弱い場合は、鉄骨は杭を打ちます。その為、工期は長くなり費用が大幅にアップします。その点木造は地盤改良で済みます。工期が短くなり、費用も抑えられます。
②「木」が持つ効能を活かせる
【遮熱性】夏は涼しい
【吸着性】嫌なにおいをなくし、紫外線を吸収し目に優しい
【調湿性】室内の湿度を調整してくれる
【遮音性】静かな室内環境ができる
【反射性】赤外線を反射し、温かみを感じさせる
他にも色々ありますが、「ATAハイブリッド構法」では「木」の特徴を生かした経済的な中大規模建築が可能です。

VOL.1 「ATAハイブリッド構法の開発」

 中大規模建築といえば「鉄骨」、と多くの方が考えられるのではないでしょうか。たしかに「鉄骨」のシステム建築は、合理化を図り低価格で市場を独占しています。
 「ATAハイブリッド構法」は経済的な大スパンのトラスを開発することで、「鉄骨」で独占されている中大規模建築市場に参入するため開発しました。
 価格競争に勝つために「ATAハイブリッド構法」では
① 一般流通材を使用
  安定した供給と強度・品質の基準を保った構造用集成材を使用。
② 規格化した金物を開発
  アーチ型トラス、山形トラス、張弦梁トラス、そのほかすべてのトラスに規格金物で対応、特注金物が不要です。
  金物が規格化されていることで、構造設計(計算)が合理化されます。
  加工を共通化することで、設備の軽減が可能です。
※ハイブリッドトラスは新しい構法ではありません。1903年ライト兄弟の世界初飛行した機体が「木」と「金属」のハイブリッドトラスで構成されていました。「ATAハイブリッド構法」はライト兄弟のハイブリッドトラスをヒントに開発しています。